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一次試験

全国通訳案内士試験の合格率推移(2021〜2025年度)|数字から見える2026年度の戦い方

書いた人: 現役の全国通訳案内士(独学一発合格)
Q
通訳案内士って合格率10%前後の難関資格って聞いたけど…本当のところどうなの?
A
数字は本当です。ただ「どこで10%になるのか」を分解すると、印象がかなり変わります。私が合格した2025年度を含む5年分の公式データで見てみましょう。

「合格率」の一言で怯む前に、データを分解してみる価値があります。この記事の数字はすべてJNTO(日本政府観光局)公表の年度別結果に基づいています。

直近5年の推移(全言語計)

年度受験者数一次合格率二次合格率最終合格者最終合格率
20213,834人19.3%44.4%347人9.1%
20223,472人34.8%48.1%571人16.4%
20233,638人22.7%48.4%436人12.0%
20243,849人18.0%52.6%385人10.0%
20253,987人27.6%50.3%585人14.7%

※受験者数には筆記試験免除者を含む(JNTO公表資料の注記どおり)

この表から読み取れることは3つあります。

① 受験者は4年連続で増えている

2022年の3,472人を底に、3,638人 → 3,849人 → 3,987人と4年連続の増加。インバウンドの急回復と完全に連動しています。特に英語は2022年の2,594人から2025年には3,180人まで増え、受験者全体の約8割を占めます。

訪日客が増えるほどガイドの仕事も注目され、受験者も増える——この資格の「市場」は拡大局面にあります。

② 合格率の変動は、ほぼ「一次」で起きている

最終合格率は9.1%〜16.4%と年によって大きく振れます。ただ、その正体を分解すると:

  • 一次合格率:19.3 → 34.8 → 22.7 → 18.0 → 27.6%と大きく変動
  • 二次合格率:44.4 → 48.1 → 48.4 → 52.6 → 50.3%と「ほぼ2人に1人」で安定

つまりこの試験の難易度変動は、ほぼ一次試験の問題難易度のブレです。二次はここ5年、一度も45%を割っていません。

✔ ポイント

「合格率10%の難関」の実像は、「一次の関門+安定した二次」。一次さえ超えれば、statistically には半分受かる試験です。だからこそ免除制度で一次の科目数そのものを減らす戦略が効きます。私自身、歴検2級とTOEICで2科目を免除にして本試験の負担を半分にしました。

③ 「緩い年」と「締まる年」が交互に来ている

最終合格率を並べると、9.1%(厳)→ 16.4%(緩)→ 12.0%(中)→ 10.0%(厳)→ 14.7%(緩)。きれいな周期とまでは言えませんが、緩い年の翌年に締まる揺り戻しがこの5年は続いています。

この試験は相対評価(上位◯%が合格)ではなく、各科目に基準点が設けられた絶対評価です。それでも問題の難しさが年ごとにブレるため、結果としての合格率が振れます。

2025年度はどんな年だったか

私が受かった2025年度は、データで見ると:

  • 最終合格者585人=直近5年で最多
  • 合格率14.7%は2022年に次ぐ高さ
  • 英語の一次合格率は29.8%と全体平均(27.6%)より高く、英語受験者に追い風の年

つまり「受かりやすい年に、過去最多の人が挑戦した」年でした。運が良かった、と言われればそのとおりです。ただどんな年でも二次が5割で安定している以上、勝負を分けるのは一次の準備量——ここは運ではありません。

2026年度をどう読むか

予想は予想でしかありませんが、データから言えることを正直に書きます。

  1. 受験者は4,000人超えの公算——4年連続増のトレンドとインバウンドの勢いから
  2. 一次は「揺り戻し」を警戒する年——2025年が緩い年だったため、この5年のパターンに従えば2026年は締まる可能性があります。昨年の合格率を当てにせず、基準点ギリギリではなく+10点を狙う準備が誠実な戦い方です
  3. 二次の「2人に1人」は今年も堅い——構造的に安定しているので、一次の自己採点で手応えがあったらすぐに二次対策を始めてください。待つ理由がありません
⚠ 注意

「今年は締まるかもしれないなら来年にしよう」は逆です。受験者数が増え続けている=ライバルが増え続けているのがこの試験の現状。準備ができているなら、早い年に受けるほど競争環境は緩いと考えるべきです。

まとめ

✔ ポイント
  • 受験者は4年連続増、英語だけで約8割。市場は拡大局面
  • 合格率の変動(9〜16%)の正体は一次のブレ。二次は5年間ずっとほぼ2人に1人
  • 2026年度は一次が締まる可能性を織り込んで、基準点+10点の準備を。二次は自己採点直後に即スタート

一次の具体的な勉強法は独学一発合格の勉強法、一次の科目数を減らす戦略は免除制度 完全ガイド、試験直前の人は直前1週間チェックリストへ。

出典:JNTO 全国通訳案内士試験 年度別受験者数・合格者数(2021〜2025年度)

この記事を書いた人

全国通訳案内士(英語)。歴検2級+TOEIC940の免除戦略で2025年度試験に独学一発合格。現役ガイドとして実働80日・VIPプライベートツアー対応。一棟貸切民泊を運営。